半導体不足とギャップ
去年から半導体不足が続いているようだ。テレワークの増加によるデジタル機器需要、IoTや5G通信関連の需要が増加。自動車産業においても、自動運転や電動化、コロナ渦から回復もあって、生産が追い付かない。生産に3か月以上かかるというから、すぐに増産ともいかないようだ。
半導体とはその名の通り、導体(電気を通す物質)と絶縁体(電気を通さない物質)の中間の電気抵抗を持つ物質と言われる。導体は金属全般(銀が最も電気抵抗が低いが、価格の関係で銅が普及している)、絶縁体はゴムなどの樹脂製品などが一般的。半導体は元素単体ではケイ素(シリコン)、ゲルマニウム、化合物であればヒ化ガリウム、リン化ガリウム、リン化インジウムなどがある。
実際の抵抗値は金属が10のマイナス8乗Ωm、絶縁体が10の16乗Ωmで、極端な差があり、たいていは電気を通す、通さないで二分される。半導体は、その中間の抵抗値を持つというより、添加物の量や熱、光、磁場、電流などの条件によって、導体の性質と絶縁体の性質を切り替えられるというのが正確なところではないか。
電気はプラス極からマイナス極に流れるのではない。マイナスの電荷を帯びた「電子」がマイナス極からプラス極へ移動する現象が電流だ。導体の場合、電気抵抗の生じる原因は電子と(熱運動している)他の原子の衝突による。一方、絶縁体と半導体の場合、導体とは仕組みが異なり、バンド理論を持ち出さないと説明できない。簡単に言ってしまえば、絶縁体や半導体では、価電子帯と伝導帯の間に禁制帯(バンドギャップ)というエネルギー障壁が存在し、そこを電子が乗り越えるだけの膨大なエネルギーを加えないと、電流が流れないという原理。半導体は禁制帯の幅が小さめで、添加物を加えるなどして、電子が禁制帯を乗り越えられるように工夫したもの。
半導体を組み合わせた素子にはさまざまな種類があり、例えば、電流を一方方向にのみ通す整流ダイオード、小さな電流信号を増幅させたり、信号によって電流を流したり止めたりできるトランジスタ、光を感知すると電流量が変化するフォトダイオード、電流が流れると光を発するLEDなどもそうだ。これらの半導体素子を小さな基盤を集積させたものが半導体集積回路で、世の中で「半導体」と言っているのはこの「半導体集積回路(IC)」を指すようだ。これが、パソコンやスマホ、その他、さまざまな電子機器に組み込まれるマイコンに搭載されている。年々、集積度が上がり、機器の小型化が実現されている。
半導体の発明なしでは現代の情報革命も起こらなかった。半導体が不足してしまうと、ハイテク産業によって支えられた我々の生活も停滞することになる。パソコンもスマホも半導体でできているのだから、半導体が世界を動かしているといってもよい。半導体は「産業のコメ」と呼ばれている。そしていまコメ騒動が起きているわけだ。
去年のマスク不足もそうだが、世の中が変わる時には需要と供給のバランスが崩れて、極端な不足が生じるもの。そこにできた「ギャップ」にこそ、ビジネスのチャンス、儲けのチャンスがあるもの。半導体関連の株を高騰する前に買っておけばよかった。気づいた時にはチャンスは過ぎている。ギャップに早く気づき、利用できた人間に金が流れていく。

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半導体とはその名の通り、導体(電気を通す物質)と絶縁体(電気を通さない物質)の中間の電気抵抗を持つ物質と言われる。導体は金属全般(銀が最も電気抵抗が低いが、価格の関係で銅が普及している)、絶縁体はゴムなどの樹脂製品などが一般的。半導体は元素単体ではケイ素(シリコン)、ゲルマニウム、化合物であればヒ化ガリウム、リン化ガリウム、リン化インジウムなどがある。
実際の抵抗値は金属が10のマイナス8乗Ωm、絶縁体が10の16乗Ωmで、極端な差があり、たいていは電気を通す、通さないで二分される。半導体は、その中間の抵抗値を持つというより、添加物の量や熱、光、磁場、電流などの条件によって、導体の性質と絶縁体の性質を切り替えられるというのが正確なところではないか。
電気はプラス極からマイナス極に流れるのではない。マイナスの電荷を帯びた「電子」がマイナス極からプラス極へ移動する現象が電流だ。導体の場合、電気抵抗の生じる原因は電子と(熱運動している)他の原子の衝突による。一方、絶縁体と半導体の場合、導体とは仕組みが異なり、バンド理論を持ち出さないと説明できない。簡単に言ってしまえば、絶縁体や半導体では、価電子帯と伝導帯の間に禁制帯(バンドギャップ)というエネルギー障壁が存在し、そこを電子が乗り越えるだけの膨大なエネルギーを加えないと、電流が流れないという原理。半導体は禁制帯の幅が小さめで、添加物を加えるなどして、電子が禁制帯を乗り越えられるように工夫したもの。
半導体を組み合わせた素子にはさまざまな種類があり、例えば、電流を一方方向にのみ通す整流ダイオード、小さな電流信号を増幅させたり、信号によって電流を流したり止めたりできるトランジスタ、光を感知すると電流量が変化するフォトダイオード、電流が流れると光を発するLEDなどもそうだ。これらの半導体素子を小さな基盤を集積させたものが半導体集積回路で、世の中で「半導体」と言っているのはこの「半導体集積回路(IC)」を指すようだ。これが、パソコンやスマホ、その他、さまざまな電子機器に組み込まれるマイコンに搭載されている。年々、集積度が上がり、機器の小型化が実現されている。
半導体の発明なしでは現代の情報革命も起こらなかった。半導体が不足してしまうと、ハイテク産業によって支えられた我々の生活も停滞することになる。パソコンもスマホも半導体でできているのだから、半導体が世界を動かしているといってもよい。半導体は「産業のコメ」と呼ばれている。そしていまコメ騒動が起きているわけだ。
去年のマスク不足もそうだが、世の中が変わる時には需要と供給のバランスが崩れて、極端な不足が生じるもの。そこにできた「ギャップ」にこそ、ビジネスのチャンス、儲けのチャンスがあるもの。半導体関連の株を高騰する前に買っておけばよかった。気づいた時にはチャンスは過ぎている。ギャップに早く気づき、利用できた人間に金が流れていく。

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